第13回党規約変えた中国は「台湾政策の柔軟性失う」 習氏が賭けに出る時は
台北=石田耕一郎
中国の共産党大会が22日に閉幕しました。党の憲法にあたる党規約に、「台湾独立に断固として反対し、抑え込む」などという言葉を新たに盛り込む改正案を承認したほか、これまで対台湾政策を担ってきた主な党幹部が退任する人事が明らかになりました。台湾への圧力を強める習近平(シーチンピン)指導部は今後、どんな動きに出るのでしょうか。中台関係に詳しい東京大の松田康博教授に聞きました。
――党規約で台湾に関する記述がこれまでの「祖国統一を完成する」という内容から変わることになりました。この変更に何の意味があるのでしょう?
党規約は、党員にとってのルールブックで、党員の考え方や会議での議論を縛ります。台湾問題をめぐり、かつては内部の会議で台湾情勢や国際情勢を考慮し、柔軟な対応をとることもありました。また、統一をゴリ押しすれば、台湾側の反発を招いて逆効果となるため、対策を事実上「引き延ばす」選択肢がありました。
ところが、今後、党員はいか…
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