羽生善治九段が抜いた伝家の宝刀「一手損角換わり」 非主流高等戦術

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村瀬信也
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 藤井聡太王将(20)と羽生善治九段(52)がタイトル戦で初めて対戦する第72期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)が8日、静岡県掛川市で開幕した。第1局でまず注目されたのは「どんな戦型になるか」だったが、羽生九段が選んだ戦法は非主流の「一手損角換わり」だった。後手が自ら手を損して指し進めるこの戦法には、どんな狙いがあるのか。

 「びっくりしました。藤井さんも意表を突かれたと思います」

 両対局者とタイトル戦を戦った経験を持つ木村一基九段(49)は、羽生九段の戦型選択に驚きを隠さなかった。

 将棋は、先に指す先手が主導して戦型を決めることが多い。後手はまず、先手の方針に従うのか、それを拒否するのかを考えることになる。振り駒で後手となった羽生九段は後者の道を選んだ。

羽生九段の作戦は、20年ほど前から指されるようになった非主流の戦術。「解説名人」こと木村九段をもうならせました。

 藤井王将がデビュー以来得意…

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