大学内の投票所、なぜなくなった? SNSに疑問の声、選管の答えは
「学内の投票所、なぜなくなったの?」。2016年から長崎大学文教キャンパスに設置されていた期日前投票所が、今回の統一地方選では開設されなかった。若者に投票を呼びかけながら、一体なぜ?
「1人でも多くの学生が投票につながるきっかけを保つために、学内の投票所が必要だと思います」。こう話すのは、経済学部4年の春田晃志さん。今月上旬にあった県議選で期日前投票をするため市のサイトで検索したところ、学内の投票所がなくなったことを知り、ツイッターに投稿したという。
長崎大に初めて期日前投票所が設置されたのは16年7月の参院選だった。選挙権年齢が「18歳」に引き下げられたことを受け、市選挙管理委員会と大学側が協議し、実現した。
16年当時、選挙前に市選管や学生が共同で投票を呼びかける活動を実施。啓発ポスターを掲示したり、昼休みに投票日のシールを貼ったお菓子やパンフレットを配ったりして周知を図った。総務省の報告書によると、同選挙で長崎大の投票所を利用した投票者数は482人。10~20代が約53%を占め、「若年層の投票機会の確保に寄与した」としている。
その後も長崎大には投票所が開設された。市選管によると、新型コロナの感染拡大を受けて設置を見送った21年の衆院選と22年の県知事選を除いて、各選挙ごとに期日前投票所が設置されていた。
学内投票所、全国的に減少
選挙権年齢の引き下げなどを機に期日前投票所の設置が一時広がった。ただ、総務省によると、19年7月時点で期日前投票所に使用された大学などの教育機関は全国で102カ所あったが、73カ所(22年6月)に減った。神奈川県では、横浜市立大や神奈川大など3大学にあった期日前投票所が22年6月時点で0になった。
長崎大も今回の統一地方選で…
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