第3回週末は教授のゴルフのお供 白い巨塔は「報われない」女性医師の幻滅

有料記事サヨナラ白い巨塔 働き方改革2024

鈴木彩子
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 「おはようございます。教授の回診です」

 病室のドアをノックして、入院患者に声をかける。大学病院の外科医だった30代前半の女性の朝は、そうやって始まった。

 毎朝7時過ぎ、医局員総出で教授の到着を待つ。教授のためにエレベーターを呼び、乗り切れなかった医局員は遅れないように階段をダッシュする。隊列を組んで広い病棟を歩き回り、入院患者の様子を確認する。

 それはそれで大事な仕事だったけれど、その後に待っている「教授の雑談」を聞く時間は、耐えがたかった。

 朝の貴重な時間が刻一刻と過ぎていく中、医療とは関係のない時事問題や、趣味嗜好(しこう)の話などを聞かされる。長いときは1時間以上にもなった。「女の外科医はいらない」と、教授はよく言っていたっけ。

 目を伏せて、うとうとしながら聞き流す日々。本当は10分でも寝たかった。

 教授による「時間搾取」は、それだけではなかった。

 週末は、教授の趣味のゴルフ…

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この記事を書いた人
鈴木彩子
くらし報道部
専門・関心分野
医療・健康、脳とこころ、アレルギー
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    長島美紀
    (SDGsジャパン 理事)
    2023年12月6日11時0分 投稿
    【視点】

    友人の医師(女性)に、医学部の不正入試問題についてどう思うか聞いたことがあります。 「でも仕方ないと思う。医師の勤務は長時間だし夜勤もあるし、妊娠出産もあるし…」 彼女の回答にもやもやしたものが残りました。過労死ラインを超えるような長時間労

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