【詳報】尹氏「決してあきらめない」 弾劾訴追案可決を受けて談話

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 「非常戒厳」を出した韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する2度目の弾劾(だんがい)訴追案が14日、韓国国会で可決されました。大統領の職務は停止され、今後は罷免(ひめん)の可否を判断する憲法裁判所の弾劾審判に移ります。

 一方、警察は13日、警察トップの趙志浩(チョジホ)・警察庁長官と金峰埴(キムボンシク)・ソウル警察庁長官を逮捕。軍に続き警察もトップが刑事責任を問われる事態に発展しました。

【動画】尹大統領の弾劾訴追案が可決、職務停止に=ロイター

■■■12月14日(日本時間)の動き■■■

18:59

与党代表、訴追案への賛成姿勢「後悔していない」

 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する弾劾(だんがい)訴追案が可決されたことを受け、少数与党・国民の力の韓東勲(ハンドンフン)代表は、14日の訴追案採択前に、党として訴追案に賛成するべきだとの姿勢を示していたことについて「後悔していない。国と国民のことだけを考えた」と記者団に述べた。

18:15

尹大統領「決してあきらめない」

 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は14日、自身に対する弾劾(だんがい)訴追案が国会で可決されたことを受け、国民向けの談話を発表した。尹氏は談話で「私は決してあきらめない。私への叱責(しっせき)、激励、声援を抱いて最後まで国のために最善を尽くす」と述べた。

 談話を読み上げる様子はテレビで中継された。尹氏は自身の実績について「韓米日協力を復元し、グローバル外交の地平を広げるために昼夜を問わず走り回った」とした上で、「大韓民国1号営業社員のタイトルをつけて世界を駆け巡って、成果を上げた時には言葉では説明できない大きなやりがいを感じた」と述べた。

 尹氏は訴追案の可決を受けて大統領としての職務が一時停止となる。「私は立ち止まるが、国民と共に歩んできた未来への旅路は決して立ち止まってはいけないものだ」と述べ、政治家らに対しては「暴走と対決の政治が熟議と配慮の政治に変わるよう努力してほしい」とした。

17:30

職務代行の首相「全力を尽くす」

 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する弾劾(だんがい)訴追案が国会で可決されたことを受け、韓悳洙(ハンドクス)首相は記者団に「国政の安定的運営に全力を尽くす」と述べた。可決を受けて尹氏の大統領としての職務は一時停止となり、韓氏が代行を務めることになる。

17:00

弾劾訴追案を可決、大統領は職務停止へ

 「非常戒厳」を出した韓国の…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2024年12月14日19時35分 投稿
    【視点】

    ジャーナリストの徐台教さんが先ほど、尹大統領の弾劾に賛成するよう同僚に訴えてきた与党キム・サンウク議員の興味深い声を伝えてくれていた。「憲政秩序を破壊した尹大統領は保守大統領ではない」。同議員が持っていたプラカードには「保守の裏切り者」と書

    …続きを読む
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    箱田哲也
    (朝日新聞記者=朝鮮半島担当)
    2024年12月14日12時37分 投稿
    【解説】

     与党「国民の力」の議員総会が始まる前の時点で与党関係者に聞いたところ、弾劾訴追案はきょう、可決される公算が大きいという。しかも「造反はかなりの人数になる可能性がある」。  12日に尹大統領が、自身が宣布した「非常戒厳」を正当化する談話を発

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