デジタル時代に「紙」のファッション誌創刊 編集長は「異能の人」

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編集委員・後藤洋平
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 10月15日の夜、東京・虎ノ門にある高層ビル屋上の庭に、ほぼ全ての海外高級ブランド日本法人と、日本を代表するブランドの幹部やPR担当者が集まった。人の輪の中心にいたのは、編集者の増田さをりさん。9月に創刊した紙のファッション誌「10マガジンジャパン」の編集長だ。

 ファッションブランドがイベントを開くことは多い。しかし、これほど多数のファッションブランド関係者が一堂に会する機会は珍しい。会は、10マガジンジャパンの創刊パーティーだった。

 創刊号は約340ページの厚さで、山本耀司や阿部千登勢ら日本を代表するデザイナーや文化人が登場。ビジュアルにこだわり、年2回の発行を予定する。

 ウェブ版でも記事を配信しているが、メインはあくまでもリアルな紙だ。このネット全盛時代に、紙媒体を立ち上げた理由について、増田さんは「デジタルではニュース性の高いものや興味のあるものは目に入るけれど、紙ならそれ以外にも読みたいもの、知る喜びを得るコンテンツに巡り合える」と語る。

ハイブランドPRから編集者に転身すると…

 商社勤めの父を持ち、197…

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この記事を書いた人
後藤洋平
編集委員|ファッション・メディア・文化担当
専門・関心分野
ファッション、メディア、文化