(憲法を考える:上)議論なき9条 敵基地攻撃、政府「決着」 歯止め、形骸化の危機

有料記事

[PR]

 岸田政権が敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有にあたり、憲法9条との関係を議論すべきなのにしていないとの異議が相次いでいる。防衛政策の大転換だが、政府の有識者ヒアリングでは保有に賛成する立場から、国会では保有に慎重な立場から声があがる。論議の不在で、憲法を形骸化させかねない動きを2回にわたって検証する…

この記事は有料記事です。残り896文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    曽我部真裕
    (京都大学大学院法学研究科教授)
    2023年5月3日6時36分 投稿
    【視点】

    9条や安全保障の問題は、日本政府自体にも当事者能力が十分にないという特殊性があります。  戦後憲法体制は、日本国憲法だけではなく、日米安全保障条約によっても支えられており、両者は矛盾をはらんだまま展開してきたことが、防衛政策を規定していま

    …続きを読む