自己啓発本なんて、もう読まなくてもいい年齢なのに、つい手が出てしまいます。
しかも『時間術大全』なんて、長い老後は時間を持て余すことが多いだろうに。
それでもこの本を読んでみてのは、Google、YouTubeという現代人の時間を延々と奪っている企業に勤めた人が、自分の時間を確保するためにどんな工夫をしているのか知りたかったから。
・パソコンやスマホから、気を散らせるアプリを削除。
・メールやSNSは使い終わったらその都度ログアウト。
・もちろん通知はオフ。
・メールは一日の終わりだけ。
・タイマーでネットを強制的に切断する。
・飛行機に乗ったらWi-Fiに接続しない。
けっこう原始的だと思いました。意志の力で誘惑を断ち切るのは無理だから、物理的に排除するしかないということでしょう。
特にむずかしいのは「ニュースは追わない。一週間に一度確認すればいい」。コロナに翻弄されている現在、これは無理でしょう。
この本で最も参考になったのは一日ごとに「ハイライト」を設けるというアドバイスです。60~90分程度でできるもので、緊急性があるか、あるいは満足感や喜びを選べるかを基準にして、何をメインにした一日にするかを決めるのです。
超多忙なビジネスパーソンは、与えられた課題をこなすだけで一日が終わってしまいがちですが、その中で何に注意を向けるかを自分で選ぶのです。
日々の満足は小さなタスクや大きな目標ではない、中くらいのハイライトから生まれる。
たしかに。「今日はこれをやった」と思えるものがあれば、満足して眠りにつけるでしょうし。そういう一日を積み重ねていくことが、満足した人生につながっていきます。
人生の残り時間が少なくなっているからこそ、「ハイライト」を意識するべきだと思い至りました。メインの仕事である週刊誌と月刊誌、季刊誌の締切は、緊急性があるものとしてハイライトになります。時間があるからといって先延ばしをするのではなく、ハイライトとして一日分ずつこなしていけばいいのです。
そして、ハイライトは分割して小さくすること。「大掃除」は一日で終わりません。「換気扇」「押入れ」「ベランダ」など一日で完結する仕事に分割するべきです。
ネットフリックスは時間泥棒として槍玉にあげられ「気に入ったコンテンツを観終わったら解約せよ」と書かれていますが、私にとっては読書と同じぐらい有意義な時間であり、心に響くフレーズをメモしながら観ています。むしろネットフリックスをハイライトにする日を設けてもいいぐらいです。
半年に一度、400mlの献血をしており、コロナの影響で血液不足が続いているようで日赤からお願いメールが何度も届きました。月に一度、タロット占いのボランティアをしているので、同じ日に済ませることに。
11時半から献血、12時には終わり1時間休憩、13時から占い開始。これまで献血で具合が悪くなったこともないし、今回も無事に終わりました(むしろ血液を抜いたことで直感が冴えまくり?)が、日赤の人にはびっくりされました。献血とボランティア、一日に二つのハイライトをこなしたのですから、翌日はだらだらしました。
若い人の血液のほうが輸血に向いていると思うのですが、私のように長年続けている献血者は日赤も安心なんでしょう。数値をクリアできる間は続けたいと思っています。
そして、2月6日に開催されるウラナイ8の「トラトラトラ開運虎の巻」は、一日単位ではなく、今後10年間ぐらいのハイライトとなるイベント。『時間術大全』に書いてあったように、ただ流されるだけの人生を脱し、主導権を握れば自分でゲームのルールを書き換えることができます。陽の気のスタートである寅年は新しいゲームを始めるのにふさわしいタイミングです。