突然の足の痛み、2度目のがんだった 18歳が考える「人生の本質」

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 2月15日は国際小児がんデー。小児がんや「AYA世代」と呼ばれる思春期・若年成人のがん患者への支援を広める日だ。

 大阪府に住む藤井大輝(たいき)さん(18)は、0歳の時に若年性骨髄単球性白血病になり、治療を経て、2歳で寛解。健康な子と変わらない日常を送っていた。

 15歳の時、突然、足に痛みを覚えた。高校から始めた陸上部の練習で、股関節が痛くてハードルを越えられなかった。

 しばらく我慢していたが、痛みのために座れず授業を立って受けるようになり、いよいよおかしいと思い整形外科を受診した。すぐに大きな病院を紹介された。

 左の骨盤に腫瘍(しゅよう)が見つかり骨肉腫と診断された。

 当時住んでいた山口県から、白血病の治療を受けた大阪府内の大学病院に転院することになった。

 すぐに抗がん剤治療が始まった。ただ、腫瘍は思ったようには小さくならず、手術もできないことがわかった。翌春、山口の高校から通信制高校に転校した。

 突然の入院と転校で、友達づきあいは絶たれた。SNSをのぞけば、みんな遊びや部活の様子で楽しそうだった。いきなり治療という環境に放り出され、孤独感が一番つらかった。

「治療を休みたい」 主治医に申し出

 藤井さんは、AYA世代と呼…

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この記事を書いた人
松本千聖
くらし報道部
専門・関心分野
がん、子どもや女性の健康、子育て