数々の映画やドラマの舞台「学士会館」が休館 5年かけて建て替えへ
旧七帝大の卒業生の交流の場としてつくられた東京都千代田区の学士会館が29日、建て替え工事のために休館した。この日にあった「クロージングセレモニー」には約500人が集まり、多くの人に親しまれた名建築との別れを惜しんだ。
会館は1928年開業。関東大震災後に建てられた「震災復興建築」で、国の有形文化財に登録されている。天井にシャンデリアが設置され、厳かな空気が漂う館内は数々の映画やドラマの撮影場所にもなったほか、レストランや結婚式場などとして市民にも利用されてきた。
しかし、建物の老朽化が進み、耐震性にも懸念があることから、全面改修を決定。2025年春から夏ごろに解体工事に着手し、5年ほどかけて建て替えるという。
会館を管理してきた学士会によると、隣接する「SC神田錦町三丁目ビル」も解体。同ビル所有者との共同事業で、約6千平方メートルの敷地に高さ100メートル弱の大型ビルを建設する。宴会場や商業施設、オフィスなどが入り、これまであった宿泊施設は廃止する予定となっている。
ただし、文化財としてとくに評価の高い旧館は、そのままの姿で移動させる曳家(ひきや)工事によって、7メートルほど東で保存するという。
この日はレストランの利用者…
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