ミャンマー国軍、総選挙へ国勢調査の結果公表 内戦で信頼性乏しく

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ヤンゴン=笠原真
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 ミャンマーで全権を握る国軍は昨年12月31日、次期総選挙のため、同10月に実施した国勢調査の暫定結果を公表した。だが内戦拡大により大半の地域で正確な調査ができておらず、結果への信頼性は乏しい。

 国勢調査では、世帯数や家族構成、年齢などを調べた。発表によると、総人口は約5132万人。戸別訪問などの調査で実際に把握できたのは約3219万人で、残りの約1913万人は遠隔調査や専門家の協力をもとに推計したという。

 ミャンマーでは2021年の国軍のクーデター後、国軍とその統治に抵抗する武装勢力との戦闘が激化。国軍によると、全国330郡区のうち国勢調査が完了したのは145郡区にとどまった。武装勢力の支配地が多い北西部ザガイン管区や西部ラカイン州などの地域では、公表された人口の約9割が推計だった。

市民から「正確には答えたくない」の声も

 国軍はクーデター時、国軍系…

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この記事を書いた人
笠原真
ヤンゴン支局長兼アジア総局
専門・関心分野
紛争、難民、格差