人間の科学技術の粋を集めて生まれた生成AI(人工知能)。その生成AIが、人間にしかできないと思われてきた科学研究や実験を自ら行うようになってきた。ノーベル賞級の大発見をAIが毎日のように生み出し、「そのうち人間が理解できないような真理を見つける」との予想も出ている。
「ウイルスを含むエアロゾル(飛沫(ひまつ))が屋内や屋外でどのように広がるか、シミュレーションしてはどうでしょう」
1年ほど前、理化学研究所の松岡聡・計算科学研究センター長は対話相手の提案に驚いた。相手は、登場してすぐの対話型AI、ChatGPT(チャットGPT)上位版の「GPT4」だ。
GPT4は米国の司法試験の模擬試験で上位10%の成績を収めるほどの受け答えができるものの、あくまでインターネット上の文章を中心に学習しただけだ。科学に特化してつくられたAIではない……はずだった。
松岡さんは、自身が開発を率いたスーパーコンピューター「富岳」を引き合いに、実力を試すつもりでチャットGPTに聞いた。
「富岳のようなスパコンを活用して新型コロナのパンデミックを抑えたい。どんな研究が効果的だろう?」
ヒントを与えなかった問いに対してチャットGPTは、富岳を一躍有名にした「飛沫が舞うシミュレーション研究」を自ら提案した。
松岡さんがさらに問う。「では、流体力学の計算はどう設計すればいいですか?」「どんなプログラムを使いますか」
チャットGPTは「部屋の換…
- 【視点】
今朝の朝刊一面だが、強烈なインパクトを感じた。今日の記事では主に「科学」が念頭に置かれているが、「文系」を含めた学問全般での応用可能性、また学問側の諸変化の可能性はまだまだ模索途中とはいえ、強く興味を覚える。
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遺伝子ターゲットに合う小型分子の発見において、パソコンによって仮説を立て、広い環境のコンビネーションの元でテストし、その結果によって仮説を修正する。大学在学時代にこの論文で読み、よく記憶に残っています。 https://aejournal
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