審神者「わっ、な……なま……。
なま……なま……なま、なま、なま……!」
鯰尾「そんな宇宙人を見たような顔をしなくても……。 鯰尾だよー」
審神者「鯰尾ぉーっ!」
鯰尾「おーっと。
ほいほい、よしよし、どうどう」
審神者「鯰尾、来てくれて嬉しい……ずお吉……」
鯰尾「ずお吉って何さ。
ほら、いつまでも俺に感動してないでおみくじ引くなら引いてよ」
審神者「引く……!」
審神者「うわあぁぁ……!」
鯰尾「小吉か~」
審神者「鯰尾、やっぱり小吉の男……」
鯰尾「まだそれを言うか。
んー……あぁ、ほら。
大きいのに小狐丸って言うしさ。 謙遜だよ」
審神者「鯰尾、大きい?」
鯰尾「主よりも大きいよ。
小は大を兼ねる」
審神者「大は小を兼ねるだと思います」
鯰尾「小さい人しか入れない小さな扉は大きい人には入れない。
大きい人も入れる大きな扉は小さい人も入れる。
扉を中心に考えたら大は小を兼ねるけど、人を中心に考えたら小は大を兼ねる。
物事ってやつは考える方向性を変えるだけで幾らでも変わるよ。
一定の向きでしか考えないから一定の答えしか出てこない。
羅針盤は絶対に北を指すけど絶対に北だからこそくるくるとまわる。
その点、人間の思考はこっちが北だと一度確信を持ったらまわらない、だから段々ずれていく。
……自分が本当に行きたい場所を忘れないでね。
乗り越えられない壁があったら乗り越えるだけじゃなく、一度進行方向が北からずれても遠回りする道もあるんだから。
大事なのは目指し続けること。
そしてただ目指すだけじゃなく、現実的に進んで行くことだと思う。
回り道して北を目指して北じゃない方向に行ったっていいし、疲れたら立ち止まってお茶してもいいんだよ」
審神者「…………」
鯰尾「俺は主について行くから。
一緒に楽しい旅路を行こう」
審神者「……うん。
貴方となら行ける気がする。
例え小吉の男でも、頼もしいわ」
鯰尾「小吉の男言うなっ! もう……」
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