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2014年1月10日金曜日

登山の用語(5) ― rucksack

今週のテーマ、登山の用語は今日が最終日、5日目です。

今日は、リュックサック、を取り上げます。英単語としては、"rucksack"と綴られますが、これまたドイツ語からの借用です。

ドイツ語で背中を意味するRucken、にカバンを意味するSackが結合したのがrucksackというわけです。日本語でも“背嚢”と言ったりしますが、そのまんまですね。

"rucksack"の他に、knapsackやbackpackなどとも呼ばれますが、こちらの表現の方が使われることが多いようです。

今週のテーマ「登山の用語」を終わります。

どうぞよい週末をお過ごし下さい。


2014年1月9日木曜日

登山の用語(4) ― bivouac

今週のテーマ、登山の用語の4日目です。

今日は、"bivouac"という単語を取り上げます。カタカナでは、“ビバーク”と書かれ、登山家には常識の単語でしょう。ビバークとは不時の野営をすることを言うようです。


a usually temporary encampment under little or no shelter;
encampment usually for a night;
a temporary or casual shelter or lodging
(Merriam Webster Onlineより)


これまで見てきた単語はドイツ語由来のものでしたが、今日取り上げた"bivouac"はフランス語由来です。

"by"を意味するbi-に、wacht(guardの意)がついたもので、つまり"by guard"ということになります。野営をする際に、警戒のガードを立てていたことから、ビバークという表現自体が野営の意味になったのです。


2014年1月8日水曜日

登山の用語(3) ― carabiner

今週のテーマ、登山の用語の3日目です。

今日は、"carabiner"を取り上げます。登山を楽しむ方には“カラビナ”という単語は聞きなれたものだろうと思います。私はあまり登山をやったことがないので知りませんでした。田部井さんの本の中で、“カラビナ”が出てきたときも、何のこと?と分かりませんでした。

カラビナを知らない人も、百聞は一見に如かずと言いますから、実物を見ればすぐに馴染みのあるアレのことだと分かります。皆さんも1つや2つお持ちでしょうか。私が持っているものは全て"Not for climbing"の刻印があります。本格的な登山には使えない、ということですね。

さて、カラビナ(carabiner)も実はドイツ語なのです。ドイツ語では、Karabinerharken、と言います。

昨日のアイゼンがドイツ語のSteigeisenに由来するのと似ていますが、カラビナもKarabinerharkenの前半部分だけを取ってきた単語です。

Merriam Webster Dictionaryの定義を見てみましょう。


an oblong metal ring with one spring-hinged side that is used especially in mountain climbing as a connector and to hold a freely running rope


語源欄を見てみると、


German Karabiner, short for Karabinerhaken, literally, carabineer's hook


とあり、Karabinerharkenとは、carbineer(carabineer)が使うharken(hook、フック)という意味です。

carabineerとはカービン銃を持った兵士のことなのですが、その兵士がカービン銃を保持するために使っていたものが登山用に使われ始めたのが由来ということのようです。


2014年1月7日火曜日

登山の用語(2) ― crampon

今週のテーマは登山で使われる用語です。

2日目の今日は“アイゼン”なのですが、英語では"crampon"と言います。

“アイゼン”自体が和製の用語らしく、正しくはドイツ語のSteigeisenとなります。ここで、Steigは山道の意味、Eisenは鉄の意味です。山道で転んだり滑ったりしないように靴に装着する鉄のかんじきがSteigeisen、すなわちアイゼンです。

Merriam Websterでアイゼン(crampon)の定義を見てみましょう。


a piece of metal with sharp points on the bottom that is worn by mountain climbers on the bottom of boots to make it easier to walk on ice and snow
(Merriam Webster online)


"crampon"は単数形ですが、実際には"crampons"という複数形で用いられることがほとんどのようです。

また、"crampon(s)"という代わりに、


climbing iron
grappling iron


という表現が用いられることも多いようです。


2014年1月6日月曜日

登山の用語(1) ― sherpa

お正月休みも終わり今日から仕事始めという方も多いかと思います。私も図らずも長い休みを満喫できた後の重い体(!?)を引きずって出勤です。

休暇中に、田部井淳子さんの「それでもわたしは山に登る」(文芸春秋)という本を読みました。実は読むのは2回目で、昨年10月の新刊を品川駅で買い求め、新幹線移動の車内で読み感銘を受けました。実家に置き忘れていたのを年末の帰省で再び手にしたという次第です。

ご存知のように田部井さんは女性登山家ですが、著書の中に「山の単語帳」(世界文化社)というものもあり、こちらは購入しておらず立ち読みしただけですが、登山で用いられる言葉、表現は興味深いものがあります。

今週のテーマは、登山の用語、としまして、登山で使われる単語を特集したいと思います。

第1日目の今日は、"sherpa"です。

日本語でも“シェルパ”とカタカナ書きされますが、昨年は三浦雄一郎さんによる最高齢でのエベレスト登頂達成などのニュースもあり、よく聞かれることがあったかと思います。登山において荷物や食料を運んだり、ガイドをしたりと、登山者の補助を行う現地の人のことを指すということを知っている人は登山愛好家に限らず多いのではないでしょうか。

英語でも"sherpa"、もしくは"sherpa people"とつづられますが、元はチベット語で“東の人”を意味します。(Wikipediaによれば、sharが東、paが人、の意だそうです。)

チベット東部に住んでいた民族ということで"sherpa"と呼ばれていたそうですが、いつしか登山ガイドを表す一般的名称として定着したようです。


 
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