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うつわ屋のつぶやき

うつわ好きの甘庵が、やきもの・吹きガラス・漆器などの、四季折々の身近な和食器を使う楽しさをお伝えします。荻窪銀花で催される企画展の器をご紹介し、使い方から、作り方、作り手のことなど、毎日お伝えします。

背筋が伸びてる仕事

一週間の夏休みをいただき、久々に店に出てきてお仕事です。
明日からの村木律夫さんの器の飾り付けです。
休み明けの怠け者と化した店主のには、
実にちょうど良い器です。

mrk374.jpg


手に取り、眺めるほどに、
真面目でいて、まっすぐな仕事に、
思わず背筋が伸びます。

器は、手の温かみを残していることは、
大切なことなのですが、
タイミング良く手を止めることと、
手を抜くことの勘違いや、
土味を残すことを、生焼けにはき違えたりは、
うつわ屋としては、心地よくなく思っています。

mrk376.jpg


村木さんは器としての本質を、
少々頑固なくらいに、貫き通して、
仕事をなさっています。
そのため、真面目に手を抜かないロクロや、
美しい姿から、型ものと思われたり、
しっかり焼ききった質感の釉薬から、
手仕事の息づかいを読み取ってもらえない時が、
あるようです。

使って頂ければ分かるのですけどね。
このしゃっきとしたフォルムも、
料理を盛りつけ、手に持ち、口を付ければ、
しっかりした安心感や、
使いやすい信頼感や、
表面的ではない作り手の温かさが、
じわっと伝わってきます。

背筋の伸びて芯のある仕事の村木律夫さんの器を、
明日からご紹介させていただきます。

           甘庵

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怠け者リハビリ

夏休みで、すっかり怠け者になってしまった。
明日は、飾り付け日で営業ではないものの、
仕事に復帰すべく、今日はリハビリ作業に取り組んでいる。

昨日の、寝坊+昼寝+運動不足で、
寝れないかも・・・、と言う不安は、
全く心配することなく、今日の早起きを目指して、
早めに寝床に入ってのですが、
我ながら感心するほどに、実に穏やかに眠りにつけました。
しかし、よく寝れる物だ。

お陰様で、通常の起床時間に起き出し、
PCを使って、銀行や郵便局の出入金をチェック。
メールをチェック、いくつか返信、送信。
メールがダメなところへは、
Wordで文書作成してファクシミリ送信。
など少し事務仕事。
自宅でのリハビリにちょうど良い感じです。
こういうのは、PCならではですね。

この調子で、懸案になっている仕事を、
午後のこなしたいのですが・・・・どうかな?
さて、さて、今日のリハビリが上手く行って、
明日は穴蔵から出ることが出来るだろうかな?

basil106.jpg


とりあえず、穴蔵からベランダに出てみた。
バジルが花を咲かせ、実も付けだしている。
夏も終わりだな。

                甘庵

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国内で時差ボケ

夏休みも7日目となると、
実に楽ちんな、この生活が当たり前になり、
ありがたみが薄れると同時に、
乱れた生活リズムがしっかり身に付いてくる。
自堕落な睡眠と食欲と、好きなだけの読書とDVDで、
暮らしの縛りとリズムが崩壊気味なので・・・。
怠け者が板に付いたというところかな。

いわば、自分でつくりだした時差ボケみたいなもの、
今朝のテレビで、本当の時差ボケを治す方法見たいのをやっていた。
頭に入ることなく、二度寝に入った。

明日はリハビリに入ろう。
と、声に出しては見る。
だいだいさんのコメントにあるように、
「休み明け、穴蔵から出れる程度に・・・」
のために、明日は穴蔵から少し出てみよう。
でも、今日はもう少しノンビリ。

というわけで今日は、
食べるだけでなく、ランチには、酒も加えてしまおう。
とはいえ、そうそう量など呑めなくなったいるから、
年数が経って角の取れた梅酒に氷一杯入れて、
「カラン」と氷が溶ければ呑んで・・・・、なんて。
まぶたが重くなり、どうせまらお昼寝かな。

natu423.jpg


気に入りのグラスと氷と梅酒と、
面白い小説。
いやー、時間の贅沢。
もう少しだけ、国内時差ボケを楽しませてもらいます。

            甘庵

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軽やかな色合い


彩度があまり鮮やかではなく、
明度もさほど明るくない、
いわば中間色で不透明の巳亦敬一さんガラスは、
穏やかな柔らかさのなかに、
独特の涼感があります。

natu431.jpg


モノトーンの稲垣さんの器も、
四季にかかわらず、使いやすいことが、
定評になっています。
その稲垣さんのカップとの組み合わせてみたら、
軽やかで、穏やかな涼しさを感じ取れました。

くせがない穏やかな取り合せもあって、
デザートでも、酢の物、サラダでも、和え物でも、
使える範囲は広いと思う。
そのくせ、軽やかな色合いのもつ、
器どうしのハーモニーも生まれて、
盛りつけが映えて、引き立てあって器の存在感も主張されます。

異素材、違う作り手の器だからこその、
組み合わせの妙は、
化学反応のような、以外性が浮かびあがることがあります。
そこに素材を活かした料理を、
盛りつける楽しみが加われば、
ますます引き立てあい、
味わい深さをかもしだします。

好みの器を組み合わせしつらえて、
盛りつけて・・・・。
やっぱり、食べることって、
楽しみですよね。
 
                甘庵

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透ける

日本の夏の装いに、
絽や紗といった透ける質感の織布がある。
上布も、張り感があり、
ままするとそれも、わずかに透ける。

すだれ、よしず、蚊帳(かや)なども、
同様に透明ではなく、透ける感覚が、
風が通し流れるイメージが、
涼やかさをイメージして、
夏の夏の小道具として使われるのでしょう。

こうした和の文化から生まれた、
夏の素材に、透ける素材感が求める感覚が、
明治以降に暮らしのなかで、
ガラスが使い始められたときに、
夏の器として積極的に取り入れられたのでしょう。

natu405.jpg


ガラスでも、クリスタルのように、
透明感が高いガラスよりも、
ソーダガラスを吹いて作った揺らぎや、
微妙な色合いや、アワや、モールや、カットなどが、
絽や紗やすだれのように、
透明ではなく、透ける感覚を覚えます。

そんな和の器が、
アンティークによく見られるのも、
たぶん、透明ではなく、透ける感覚が好まれたからだと、
ぼくは思っています。
 
             甘庵

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めん喰い

器好きの甘庵は、
実は、大のめん喰いです。

はい、素敵な女性も確かに好ましいですが・・・。

この「めん喰い」は、
面でなく、麺の、麺喰いです。

とくに夏は、口当たりの良い冷たい麺を、
食べることが多くなります。
蕎麦、素麺、冷たいうどん、冷やし中華など、
もう、麺なら何でも嬉しいですね。
でも、多いのは、手軽な乾麺の蕎麦や素麺。

natu425.jpg

となれば、お気に入りのソバチョコが大活躍。

個人的な好みでは、
とくに、蕎麦と食べる時には、
小振りでしゃきっとした形の、
磁器のソバチョコが好きですね。

ごっくん。

こうして書いているだけで、
食べたくなってきました。
今日のお昼も蕎麦になっちゃいそうです。

              甘庵

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夏休み三日目

夏休み中でも、こうしてブログを毎日更新できるのは、
家でのんびりしているからです。
時間を気にすることなく、
夜更かし・・・というか、読書。
結果として、寝坊。
こんなリズムは、怠け者のぼくには、実に極楽。

そんな夜更かしの昨夜は、外でカラスの声。
もう、12時近くなのに・・・。
街頭が明るいからか、カァーカァーと。
今朝は、雀やツバメのさえずりで一度は起きたのですが、
そこからが、二度寝の醍醐味。

店にいるときでも、カジュアルで楽な服装です。
ある意味では、クール ビス 的なのですが、
家だとさらに楽な・・・。
Tシャツに短パンでいる時間がほとんです。

そんな格好で、エアコンも掛けずに、
HPのリニューアルや、
溜まっていた雑用を少しずつこなしています。
今日も、未整理領収書などの整理をし、
机周りや自室を整理しながらの掃除。
しっかり汗をかいています。
ここまで汗をかくことが少ないので、
これも、また必要なことかなって、
思い、水分をとりながら、
のんびりこなしています。

goya100.jpg


綺麗なゴーヤでしょ。
(8/25訂正:ゴーヤーが本当なんですね。ゴーヤだと信じ込んでいました。
ついでに、アボガドと思っていたら、本当はアボカトなんだそうですね)
休み前日にゴンベさんから届いた、たくさんのご馳走の一つ。
汗を一杯かいた、こんな日のランチにはぴったりにゴーヤチャンプルにしました。
ほろ苦さがカラダにいいそうで、夏ばて防止になるそうですが、
何より、美味しい。
こってりした豚肉をつかったのですが、
ゴーヤの苦みが後味を爽やかにしてくれようです。
暑い沖縄ならではの、バランスの良い料理ですね。

これでスタミナついたので、
この後もしっかり整理整頓を・・・。
その前に、おなかが一杯でちょとお昼寝を・・・。
こうして夏休みは過ぎてしまいそう。

甘庵

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HPリニューアル!

夏休み初日の昨日はほとんど家から出ずに、
お話したHPのリニューアルに励みました。
朝から夜中まで、ぼくにしては珍しいくらいに、
集中して続け、何とか完成しました。
さらに、ページを増やしたり、手直しを続けます。

いままでより少し整理もしたり、
全体のフレームの色調を控えめにしたり、
見た目は少しはイメージ変わったと思います。
中身はそうそう変わらないのですが、
それも含めて、リニューアルを機にして、
見直しして行けたらてと思っています。

相変わらずの誤字脱字の校正から、
内容に関してのご希望やご意見まで、
皆様のお便りお待ちしております。
ginka@netlaputa.ne.jp



さてさて、相変わらずの残暑ですね。
きょうは涼風を感じてもらいたく、
風鈴をご覧ください。

natu427.jpg


磁器の林京子さんと稲垣明子さんの作品です。
ガラスや鉄鋳物とも違う、
控えめで品のある、涼やかな音色です。

夏色の器展では、エアコンの吹き出し口近くに、
レイアウトして、ときおり、
軽やかな音色と響かせ、
気持ちを涼しげにしてくれました。

都内など街中の環境では、エアコン掛けて締めきりで、
夏を過ごす方も多いことでしょう。
それでは軒先の風鈴では音色も届かずじまい。
部屋内に置くのは、必ずしも好ましい方法ではないけど、
近隣に迷惑もなく、一つの方法かもしれないと。

銀花では、少しエアコンの設定温度を高めにして、
レトロな扇風機と、うちわと、この風鈴の音色で、
「地球に優しい」夏の環境にしていました。

                   甘庵

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残暑お見舞い

残暑お見舞申し上げます。

今日から一週間、荻窪銀花は遅めの夏休みをいただきます。
まだまだ暑さは厳しいですね。
それでも夏ならではのお日様の元、
スポーツやレジャーを楽しんでいる方も、
多いことでしょう。
くれぐれも熱中症には気をつけましょうね。

ぼくの夏休みは遠出の予定もなく、
相変わらずのぐーたらなお休みになりそうです。
まずは、HPのリニューアルがしたいと思っています。
書き換え更新を繰り返し過ぎたせいか、
最近文字化けがどうしてもなおりません。
素人が見よう見まねでの格闘。
しかも、追っかけ仕事なので、
こうしたほころびが出てきてしまうのでしょう。

少しイメージチェンジするつもりです。
乞うご期待ください。
いえ、見かけが目新しくなるということだけですけど。

natu417.jpg


残暑を少しでも涼感ある画像から、
しのいで頂けたらと思い、
荒川尚也さんのアイスボールです。
名前の通りに氷の塊をくり抜いたようです。

氷を入れても、水をはっても一葉の緑でも、
器が氷で出来ているような姿からは、
きっと涼しい風がそよぎます。

            甘庵

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涼感の取り合わせ

竹籠もざるのように、水の中で使うことがおおかったり、
透け感のある編み目が、風の流れを感じさせるのでしょう。
夏の涼感あるアイテムとしてよく使われます。

natu432.jpg

根曲がり竹丸ざる籠手付き+大河内夏樹砂肌グラス+巳亦敬一ハイタンブラー

このようにガラスと組み合わせることで、
より涼感を感じます。
置く場所に差し支えがなければ、
グラスも冷やしておいたり、水に濡れたままだったり、
氷を一緒に入れておくのも、
ちょっとくだけた感じになりますが、より涼感をえられます。
水が垂れるのが困る場所なら、
縁のあるお盆や、涼しげな色合いのさらしやリネンを、
敷物にしても良いでしょう。

同じように、水を打った焼き締めやガラスぐい呑みを、
籠にしつらえて、器を選ぶのも、涼感のごちそうになります。

取り皿なども盛りつけるまで、籠にしつらえておいて、
冷菓や、果物などを、なるべく冷たいまま提供出来るように、
食べる瞬間に、ひとかたずつ、取り分けるのも、
夏のご馳走の涼感を演出できます。

            甘庵

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気は心

ぼくは夏でも基本は温かい飲み物が中心です。
今は習慣ですが・・・自分のカラダから、
読み取った体調維持の方法もあるようです。

どんなに暑くても、
食後の締めは渋茶の一杯。
そんな時には、磁器の澄んだ色合いの茶器より、
少し土っぽい、柔らかさのある茶器で頂く方が馴染みます。
煎茶より、番茶やほうじ茶の方がほっとしたりします。
それでも、気は心。
緩んだルーズな青い絵付けがが、
くつろぎと、涼感を運んでくれたらと。
そんなイメージからのしつらえです。

natu426.jpg

藤田佳三 絞り手千代口+横手急須

絞り手=安南(あんなん)手といわれる、
滲んだゴス絵の土物のやきものは、
磁器の染め付けにくらべて、
そのくだけた感じが、侘び心に好まれて、
安南(ベトナムの古い言い方)からの伝承品が、
愛され、その写しが手法として、
桃山時代から受け継がれて今日に至っています。

どこか、同じように高温多湿であろう彼の地の、
風土から生まれてやきものが、
ぼくらのDNAに響くところがあるのかもしれませんね。

             甘庵

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気は心

ぼくは夏でも基本は温かい飲み物が中心です。
今は習慣ですが・・・自分のカラダから、
読み取った体調維持の方法もあるようです。

どんなに暑くても、
食後の締めは渋茶の一杯。
そんな時には、磁器の澄んだ色合いの茶器より、
少し土っぽい、柔らかさのある茶器で頂く方が馴染みます。
煎茶より、番茶やほうじ茶の方がほっとしたりします。
それでも、気は心。
緩んだルーズな青い絵付けがが、
くつろぎと、涼感を運んでくれたらと。
そんなイメージからのしつらえです。

natu426.jpg

藤田佳三 絞り手千代口+横手急須

絞り手=安南(あんなん)手といわれる、
滲んだゴス絵の土物のやきものは、
磁器の染め付けにくらべて、
そのくだけた感じが、侘び心に好まれて、
安南(ベトナムの古い言い方)からの伝承品が、
愛され、その写しが手法として、
桃山時代から受け継がれて今日に至っています。

どこか、同じように高温多湿であろう彼の地の、
風土から生まれてやきものが、
ぼくらのDNAに響くところがあるのかもしれませんね。

             甘庵

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ブルーは涼しい色

藍染め、染め付け、青白磁、瑠璃ガラス・・・・。
夏の器や道具や身近なものに、
青や藍色がおおくなるのは、
ブルーから涼感をとらえたからでしょう。

natu416.jpg


西川孝次 瑠璃ワイングラス+角瓶

これは、気持ちだけの問題ではないようですね。
暖かい色合いと感じる赤は、
長い波長の可視光線です。
もっと波長を長くして見えなくなり、
温かさだけが伝わるのが赤外線や遠赤外線。

その逆側が紫で、もっと短くて見ない光線が紫外線です。
これは有害な部分がおおいですね。

natu419.jpg

稲垣明子 結晶釉椀

涼感を得られる色彩は寒色系で、
青緑から青紫あたりが、人が涼しげに感じる色です。

和の文化ではこの涼感のある色を、
しっかり取り入れて来ました。
この夏対策としてとらえている色彩感が、
和の感性で、なかなか素敵ですよね。

              甘庵

「冷たそう」は夏のご馳走

暮らし方から建築まで、
高温多湿の日本だからこその、
夏を乗り切る工夫がなされています。
ある意味では、この夏の暑さが、
日本の文化に随分な影響を与えているかもしれませんね。

うつわの世界でも、
涼を呼ぶ工夫は随所に見られ、
盛りつけ、しつらえなどの心配りを加えて、
夏のお約束がたくさんありますね。

明治以降に新しいガラスの技術が導入されて、
手に入り安くなってすぐに、
ガラスは夏の器として定着していっています。
これは、ガラスからのイメージや、性能から、
選ばれ、特徴を活かされて身近に使われてきました。

natu422.jpg


熱伝導率の良いためにガラスの器に、
冷たいものをいれると、
すぐに器に露を打ったように、結露がでます。
これは、夏の盛りつけの時には、
椀や器に露を打って涼を呼ぶことに重なります。
路地や庭先に打ち水することにも通じています。

磁器も、特に白磁や青白磁の軽やかな色合いや、
材質感と、素地が透光性を持つこと、
伝導率がいいことなども、
清々しさから、夏の器として選ばれます。

冷蔵庫でキリリと冷やされた、
冷酒や白ワインを入れたボトルは、
目の前におかれて、みるみるうちに露を打ったようになります。
同じように冷やされて青白磁のリキュール杯は、
手に持ってときに、ひんやりと冷たさを伝えます。

酒にとって、香りや味はもちろん大切なことですが、
夏のはじめの一口は、なんと言っても、
その冷たさがご馳走になります。

            甘庵

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よだれの出る器

デパートなどはお盆前から既に、
ウインドウのなかに秋の気配がいっぱいですが、
このところの日本は秋の訪れがずーっと遅いですよね。

商戦はなんでも先取り感が由とされる傾向ですが、
野菜や果物もそうなっていて、
どうも、夏らしい食も暑い夏に、
体験しにくくなっているような・・・。

まして、夏日と言われる気温の高い日が、
長い期間にわたるのですから、
暮らしの中では涼感を呼ぶ器で、
目から暑さをしのぎ、楽しめる器が、
もうしばらくは必要な季節かと思っています。

そこで、残暑を少しでも前向きに過ごせる器を、
紹介させていただきます。


とはいえ、立秋も過ぎた空の色は、
微妙に色合いが違います。
そんな微妙な秋の気配を感じながらも、
涼感を意識してのしつらえです。

natu398.jpg


巳亦敬一 台付楕円ボール 
村木律夫 灰釉6寸皿
伊藤玲  匙

冷えた葛きり
練乳の氷
白玉ぜんざい
白桃やパパイヤや豊水も
シャーベットやゼリーも
もう、思い浮かべろといわれなくても、
次々と・・・・
ジュンサイも、
心太も、
ネギぬたも、
ゴマ豆腐も・・・・

もうダメです。頭の中に美味しなものが、
続いてでてきますが、放っておいて、
ブログを書いてしまいましょう。

ボールだけでなく、
適当な大きさの皿と組み合わせることで、
メニューの浮かぶスピードや分量が、
倍増拡大すると思うんですが・・・。
やっぱり器見るだけで、料理やデザートが浮かび、
よだれだしているのは・・・ぼくだけかな~ 。

                 甘庵

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夏の器

のんびりした台風が停滞気味で、
降ったりやんだりの蒸し暑い荻窪です。
まだまだ残暑が厳しいですね。

natu392.jpg


荻窪銀花は、明日から夏の器展を催します。
8/18金から8/22火まで10時~17時の短縮営業時間です。

natu393.jpg


ガラスの器や、新作などを並べてみます。
組み合わせや、しつらえでお見せします。
のんびりまったりした飾り付けでいきます。
残暑の中ですが、和みに来てください。
お待ちしております。

              甘庵

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地球に優しくと・・・

店はエアコンかけても、
白熱電球からの発熱が多くて、
なかなか能率良く涼しいという環境を整えることは出来にくいです。

かといって、ガンガンエアコンをかけるのも、
省エネを目指そうという世の中の流れからはずれますし、
第一不経済。

それで、少しでも目に涼しい、カラダに涼しいようにと、
ゆったりして風を起こせるうちわを用意してあり、
暑い日中など歩いて来られて、
急に止まって、とても暑そうになさっているお客さまがいると、
「よかったらお使いください」って、
うちわを差し出すようにしていました。

それもそうだけど・・・。
「そうだ、あの扇風機を置こう」
普通の今の扇風機は、実に良くできていて、
デザインも近代的ではありますが、
目の届く範囲に、またまた煩雑に物が増えてしまいます。
そこで、思いついたのが、この扇風機。
現役ですよ。
何度も、自分でオーバーホールしました。
こまめに、油も差さないといけないタイプです。

fan389.jpg

風が特別工夫されていたら、マイコンが入っていたり、
マイナスイオンが出たりはしません。
ですが、ぼくにとっては、思い入れがあり、
姿もなかなか可愛いげのあると思っています。
荻窪銀花においでになるお客さまなら、
こんな姿を由としてくださることでしょう。

ぼくが物心付いたときにはありました。
その後何度かの引っ越しがあっても、
いつのまにか、ぼくの手元に残っています。
つまり殆どぼくと同い年の扇風機です。

羽は真鍮の4枚羽根で、飛行機にプロペラみたいに、細身です。
ちょっと不調の時には、振動が出てうなり出す様は、
プロペラ飛行機みたい飛んでいきそうです。

台が鋳物で殆ど金属の塊なので、
めちゃくちゃ重くいです。
色は・・・・気づいた時にはこの色でした。
黒いんだかホコリだか分からない。

この扇風機を一昨日から、稼働させて、
企画展の部屋の隅に置き、
風を回すようにして、省エネ化をはかっていますが・・・。
この扇風機自体が、あまり省エネとは思いませんが、
一生懸命に風を送ろうと働いている姿は、
こころ和む物があります。
と、自分一人で思っていました。

昨日、YOMEさんが来てくれて、
「わぁー素敵な扇風機~」って、
はじめて、気づいたお客さんでした。
ちょっと嬉しい。
だけと、まだよちよち歩かれるお嬢さんも一緒だったので、
あわてて、スイッチをきりました。
殆どグリルがなく、回転する真鍮のファンが露出しているので、
小さなお子さんには不向き。
それが、欠点かな。
でも、たぶん、ぼくとどっちが壊れるのが先かなって、
そんな感じで、つきあうことになりそうです。

             甘庵

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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

使い方は手に入れてから・・・2

匙と箸展も今日が最終日です。
原則的な荻窪「銀花」の企画展は、
飾り付けから片付けまでの一括りが2週間です。
片付け飾り付けの2日と会期中の水曜定休日があるので、
実質の会期中営業日は、11日になります。
月に2つずつ運営していっています。
まぁー一人でマイペースで出来る範囲の限界ではあるのですが、
これが結構早く感じます。

さて、その匙展の締めに、
武井さんと伊藤さんのそれぞれらしい匙を、
ご紹介してみます。

tki387.jpg


これは武井さんの伸びやかで滑らかな造形の匙。
それでも、木である、木だからこその存在感に満ちています。
でも、ティスプーンやディナースプーンなどと、
説明書きとしての匙の名を的確には言い表せません。
逆にそこのところが、妙に惹かれるところです。
「綺麗な曲線だな~。木塊から削りだしたからこその美しさだな。
これはいい、ぼくのものにしよう。ああー、でも何に使おう」
そんな流れになりそうな、匙にぼくは感じます。

ito388.jpg


伊藤さんの匙も、まだ木が生で柔らかさを残しているのを、
削り出しているのか、ざくざくっとした、
スピード感のある刃のあとが、力強くて心地良い。
どの匙も大渡かな面構えで、
「何でも好きに使えばいいさ~」なんて言っていそう。
確かに、何に使おうかではなく、心意気に押されて手にいれたら、
何でも使えてしまう、使ってかまわない広がりがあります。
それでいて、手にしても、口に当てても、
柔らかく穏やかな、伊藤さんの気持ちの温かさが伝わってきます。

これらをぼくが手に入れたら・・・手に入れたいのですが、
まだ次の会場があるので、ここは我慢、まずはお客さまにお譲りして、
ぼくと縁があるなら、終わってからのこと。

そう、ぼくなら武井さん匙は、
大きい方は深入りのコーヒー豆を、
開化堂のブリキ茶筒から、
すくい出すときに使いたいな。
小さい方は、煎茶を匙に振り出すか載せるようにして、
小さいといわれる加藤さんの急須に口にスルリって落とせそう。

伊藤さんの匙は、
大きい匙は、サラダや豆料理のサーバーによさそう。
小さい匙は、和辛子、柚コショウ、お気に入りの塩などを、
すくいだすのにぴったりかも。

                  甘庵

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使い方は手に入れてから・・・1

みんさんお盆休みで帰省したり、
夏の遊びを楽しんでいられるのかな?
だって、ブログのカウント減っているもの・・・。
ぐすん。

さて、今日は金属の箸。

hashi385.jpg


この箸は、堀内繁樹さんの作った、
真鍮の匙です。
真鍮の棒をトントンカンカンってたたいて・・・、
いえ、違うんですよ。
実はこれ、真鍮の平板を、たたいて、
少しずつ、少しずつ丸めていって、
チューブ状にして、
そこを全部溶接して付けて、
いわば細いけど中空パイプになっている箸です。

hashi386.jpg


ここは太い側のディテールですが、
こうしてみると、中が中空ってわかりますよね。
どうしてそうしたか・・・。
たぶん、軽くしたかったのと、
丈夫にしたかったのでしょうね。
う~ん、でも効果のほどから考えると、
本当は、作りたかっただけかも。
作れちゃう技の遊びをやってみたかったんでしょう。

金属の箸ですから、
殆どのかたが、直接口には運びたくないと思うことでしょう。
でも、バーベキューや、炭火で何かを炙ったり焼いたりするときに、
サービスする箸などには、
格好いいよね~。

こういった道具は、
心意気で作っちゃうもの、
出会いも、なんだか欲しくなって買っちゃう方が、
あとで、何とか使おうって、
工夫を楽しんでくださる。
そんな出会いの面白さやストーリーが必要です。
う~ん、少なくなって来ているかな。
遊びや無駄を持てる、心のゆとりが、
無くなっているのかな。

            甘庵

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"うつわ屋"の主へのイメージ

昨日の最年少コメント記録につづき、
今日は、可愛い若いお客さまが、
二人連れだっておいでになった。
嬉しいね~お盆休み。

特に片方のかたが、熱心に見てくれていました。
器を見ながら、独り言的に何かおっしゃいながら、
あるいは、うんうん、とうなずいたりして、
確認するように、棚を逐一見ていきます。
「こりゃ~若いのに、おぬしただ者ではないな」と察知しました。

もうひと方は、付き添いのようです。
そう嫌そうではないのは、
慣れているのか、親しいお友だちの様子です。
手持ちぶたさのようなので、
お茶を差し上げて、
「どうぞ、こちらでお掛けになってください」
と、お声を掛けさえていただいたりしていたら・・・。

その熱心に器をみてくれていた方が突然、
「見かけより・・・いや、思ったイメージより若いですね」って、
何??
「ええ~、あ、あの、ぼくが知っている方でしょうか?」

ブログにコメントいただく、
Tちゃんでした。
こういうのずるいよね~。
ほんとに~。

店には他に人がいないんだから、
Tちゃんには、そりゃ~店主だってわかるよね。

まぁーぼくも、冷静に考えれば、若いお嬢さんで、
お目にかっかったことないお客さまなんて、
Tちゃんぐらいしかいないのですがね。
でも、でも、いきなり声かけられると、
一瞬パニくってしまいますよ~。


長くメール友だちしていて、
会ったことなかったのですが、たまたまご縁が出来て、
はじめてお目にかかったら曰く、
「作務衣来て、薄くなった白髪でポニーテールしてるようなイメージだった」
おいおい、"うつわ屋"のオヤジってそういうイメージなのかな?
それとも、ぼくのメールやブログなどの文章からなのかな?

それにしても、Tちゃんも、ひどいんですよ。
その話したら、気持ち悪いような感じだったら、
声を掛けずに帰ろうって思っていました。
ってさ、まぁー少なからず気持ち悪くなかったんだから、
由とすればいいのだろけどさ~。

なんか、納得いかないな~。
"うつわ屋"甘庵は、そこらにいる普通のオヤジです。
ただ、"うつわ屋"という、あまりない職業であり、
ちょっと・・・いえ、すこし・・・・、
うーん、かなり器に関して熱くなり、攻撃的でさえありますが、
日常的にあるいは、社会的には、
そして、見かけは、普通ですよ~。
一般人に分類されても、たぶん・・・、
いえ、まず大丈夫ですから。
どうぞ、怖がらずに・・・・。

というわけでしたが・・・・、
兎にも角にも、上京中の貴重な時間を割いてもらって、
可愛い上に、娘のような年齢のうら若き女性たちと、
楽しくお話させていただき、甘庵感涙感謝に堪えません。
などと書くとまた、
若い子に鼻の下伸ばして~って、
言われるだろうな~。
半分当たっているからしかたないか。
ははは。
でも、Tちゃんの親御さんは、
ぼくより一学年上だそうです。
分かっていても、が~ん!

             甘庵

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物語のある匙2 さじ加減

今日は物語の小道具に出てきそうな匙を、
伊藤玲さんの匙から見繕ってみました。

ito381.jpg


柄の長い匙は、
魔女が恋の秘薬か、王を呪うための毒薬を、
鍋で煮込んでいるときにかき回す匙に見えたり。

はかりになりそうな上の匙は、
白ずくめのマハラジャが、戦功のあった勇者に、
豆を救うように、ダイヤやルビーを革袋からすくっては、
武勇の褒美に分け与えるメジャーだったり。

両側がすくう部分になっている匙は、
やたら細かい性格の主人公が、
紅茶に砂糖を入れる時に、大を2杯と小を1杯。
なんて・・・。

妙なイメージがぼくの中で広がって行く。

匙には物語を生み出す、
何かがあるような気がする。
「さじ加減」という、
匙の持つ神秘な力を暗示するような、
食べ物を運ぶための匙とは、違う意味合いでの匙が、
歴史の中では長い文化を持っています。
ぼくの中での、そんな匙の残存かもしれないな。

             甘庵

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物語のある匙1 男と女

この二つの匙をみてると、
物語がありそうに思えてならない。
世界で一番短い小説は、
「男がいた 女がいた」だそうですから。
この組の匙で、既に物語が存在しそうでしょ。

takei383.jpg


武井順一さんの匙です。
男の匙は17cm、女の匙は16cm
実寸から10分の一ほどの匙になった二人は、
TOKYOと言う大きな都会のある街で、
棚にそろって並んでいた。
男が先に女に声を掛けた・・・・。

材は朴(ほう)で、漆仕上げです。
武井さんが楽しそうに匙を刻む後ろ姿が、
浮かんできます。

           甘庵

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やきものの匙

匙と箸展には、
木を削って漆で仕上げた匙以外にも、
やきもの匙も出ています。
その中からいくつかを、
ご紹介します。


saji357.jpg


これは磁器の林京子さんの匙です。
反りがあまりありませんが、
使い勝手と口当たりは実に心地良いです。
匂いも付かず、汚れにも、熱にも強いです。
様々な活躍の場面がありそうです。


saji360.jpg


同じ林さんのれんげです。
ちょっとたっぷり目なので、
スープや具を取り分けるのにも、
使いやすいと思います。
この林さんの匙とれんげは、YOMEさんのブログでも、
器としての楽しい使い方を見せてくれています。
覗いてみてください。


saji362.jpg


こちらは、藤田佳三さんの、
安南絞り手の散り蓮華で、受け皿付きです。

奥の光藤佐さんの一人用鍋に沿えて画像を撮ったら、
この暑さのなかなのに、
一瞬、湯豆腐食べたいな~。
鍋焼きうどんも、雑炊も良いかも具はなにが・・・と、
全くすぐに食べ物だと想いが膨らみます。
今「ふ~ん、食べ物だけ~」と思った方は、
ぼくの妄想癖の被害者もしくは見知った方と思います。
ははは。

金属とも、木とも違う魅力が、
やきものの匙には、ありますね。
これはこれで、また好いんですよね。
何でも好いみたいですね。
器好きのぼくは・・・・。

                  甘庵

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棒を削る楽しさ

乱暴な言い方をすれば、
6~8寸の4~5分角の棒きれを、
小刀で削るだけの二つの仕事を見てください。

ぼくが小学校の頃には、
シャープペンシルなどなく、
鉛筆でノートをとっていました。
高学年になったころは、社会が豊かになって来たのか、
教室にも鉛筆削りが置いてあった記憶があります。
もちろん電動ではなくて、手でハンドルを回すタイプです。

多くの子が、自前のナイフで削っていたな。
女の子たちは、たしかボンナイフって言われていた、
カミソリの刃が一枚プラスチックの柄から回転して出てくる、
色もピンクやグリーンの可愛いナイフで削っていた。

ぼくたち男の子の多くはそれより、肥後守(ひごのかみ)と呼ばれていた、
ちょっと男の子の心をそそるナイフを使っていました。
上のボンナイフと同様に刃が回転して、
金属を二つ折に下形の柄の中に収まります。

どこの学校の近所にも必ずあった、
屋号で呼ばすに、○○ちゃんとあだなで呼ばれていた、
文房具屋兼駄菓子屋みたいなところで、
どちらも売ってた。

記憶の中では、綺麗に鉛筆を削るのは女の子が多かった。
どうも男の子は、いや、ぼくは鉛筆削るより、
その肥後守でそこらにある枝や、工事現場で拾ってきた木っ端を、
削っていたな~。形が無くなるまでね。ははは。
で、鉛筆は授業が始まり全部芯が丸まっていたり、
折れていて、あわてるのが日課の悪ガキでした。

そんな記憶が思わす滲みだしたのが、
この二つの棒を削りだした・・・・いえ、
黒文字(和菓子などの楊子)と、箸です。

ski355.jpg


これは、クルミを無駄なく削り、
段を付けることで、楊子を持ち上げる時に、
手がかりが良くなるよう出来ています。
さかいあつし クルミ焼き仕上げ 黒文字


tki354.jpg


こちらはガンガン削っていく音の聞こえそうな、
勢いのある刃の後がリズミカルな箸です。
武井順一 タモ漆仕上げ 箸

どちらからも、削り出す楽しさを思い出させてくれて、
手に収めたときに、ほわっと気持ちがあたたかくなります。

               甘庵

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肴とつまみとアテ

ブログを読んでくださる皆さんに教えて欲しいと思ったことを、
今日に記事にしますので、
ぜひふるって、コメントで答えてください。
よろしくね。

さて、教えて欲しいことは、
お酒を呑むときに、そえる料理や珍味を何ていいますか?

東京で生まれ育ったぼくは、
つまみ=おつまみ  とか、
肴 と言います。

表題にもしましたが、
関西では、アテ と言うそうです。
この言葉をはじめて知ったのは、
大阪のガールフレンドからです。
というと、青春的な感じがしますが、
すっかり大人になってから、器をご縁に知り合って、
すっかり仲良くさせていただいている、
東おじちゃんと浪速おばちゃんという見かけの友だちです。
(せっちゃん読んだら、ゴメン)

その彼女が先日、
限定の大吟醸+赤ワインと多量にアテをもって、
友だち連れてやってきて、
たまたまのお客さまも巻き込んで、
宴会に突入。

それで急に、この「アテ」という、つまみや肴を意味する言葉を、
どのあたりの地域にの方が使うのか、
本来の意味は・・・何かを「あてがう」あたりから来ているのか?
とか、ちょっと知りたいかなって。

関西の作り手、京都出身の藤田さんも、
兵庫宝塚出身の光藤さんも、酒の肴をアテをいいました。

WEBで探ったら、YOMEさんのブログに当たったりして、
やはり関西の友人が使っていたようです。

辞書で引いても、「近畿地方での酒のつまみ」とあります。
たしかに、大阪府、京都府、兵庫県南部で使っているのは、
確かめられました。

たまたまそう思っている時に、
富山の友人とその話なったので、聞いてみたのですが、
知りませんでした。
北陸は使わないみたい・・・。

で、お願いにもどります。
酒の肴やつまみを、「アテ」と言う方がいたら、
是非、どこの市域でそういうかを教えてください。
あるいは、ご両親の出身とか・・・。
また、酒の肴やつまみを、違う表現があったら、
それも教えてください。
よろしくお願いいたします。

ちょっと珍味を入れる"うつわ"を、
小付(こづけ)というため、
飲み屋さんなんかでも、
最初に出すつまみを、付きだしなどと言いますね。

あて塩っていう言葉もあるな~。
そんなのもつまみを連想させるけど・・・。

             甘庵

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木っ端の魅力をそのままに

今日は伊藤玲さんの匙から、
伊藤さんの仕事ぶりや想いをたぐってみたいと思います。

伊藤さんの匙のほとんどが、
刃の勢いがそのまま見えることと、
木地が剥いだ木肌を残しているのがみられます。

saji320.jpg


木の仕事を始める切っ掛けになったのは、
アイヌの伝統的な彫りの勉強をしているうちに、
彫る楽しさ、木との会話を楽しむことに、
どんどん入り込んでいったと伺っています。

どんな小さな木っ端も愛おしく、
木の声を聞いて刃を入れていくと、
耳かきみたいな大きさの匙や、
塊を刳っていって、ぽっこりとしてすくって測るのに良いような、
升のような匙など、気まぐれな形の匙。

ito.337.jpg


もちろん、ほぼ・・・そろっている匙もありますよ。
「日々の器と 小さなレシピ」では、
カレーのスプーンとして紹介されている匙は、
使う手に優しく使いやすいようにと、
生まれた弓形の姿になった匙なども、
長い人気が続いている匙です。
それでも、群としてはそろっていても・・・。
やっぱり木っ端の顔つきで、
みんなどれもやんちゃに個性的。

それなのに、手に持つと、
とっても自然に手になじみ、
口に運ぶと、優しく滑らかに、
口当たりの穏やかな匙なんですよ。
だから、「つかいやすいのよ~」と、
買い足してに来てくださる、
お客さまが、毎年いらっしゃいますね。
"うつわ屋"には何より嬉しご褒美です。

          甘庵

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嬉しそうな笑顔の作り手

荻窪は連日猛暑です。
昨日の日曜も、昼過ぎあたりから、
日差しがジリジリと照りつけ、
午前中に比べて、急に街に人の歩く姿が減ってきました。

これは夕方まで、のんびりだな~。
日本もシエスタでも出来る国民性になればいいのに・・・。
といいながらいつも、ランチの後で座り仕事をしていると、
一瞬・・・いや、数分・・・、
いやぁーいくら何でも数十分はないと思いますが、
ちょっと無意識のうちに気を失っているぼくです。
えぇーそういうのを、うたた寝っていうんだ~。

まぁーそんな感じの午後になるかなぁーと、
思っていた矢先に、勢いよく入り口のドアが開いて、
明るく微笑みながら入ってきた男性は・・・。
あっ、武井さんだ。
そうなんです。
軽井沢で仕事をしている、匙の作り手である武井順一さんが、
突然の来店です。

takeijyunichi.jpg


9月29日(金)から荻窪銀花で開催する、
武井さんの個展の打ち合わせもかねておいでいただいたようですが、
軽井沢は近くなったんだな~。

なんでも、家から駅までの道のりだ、
この時期渋滞で、予定の新幹線に乗れずに次のに乗って来たそうです。
「もう乗ったらすぐに着いてしまいます」
そうだよな~、通勤している方が結構多いそうですから。

というわけで・・・・、
というか、予定を変更して、
匙と箸の話を少しずらして、
作り手武井さんのお話をちょっとしま~す。

軽井沢育ちの武井さん、東京の大学を卒業後に、
民族衣料や雑貨の卸し会社に勤めて、
その後独立し、軽井沢で輸入民芸店を開いたそうです。
でも、自分でインドなどにいって仕入れをしていて、
なかなか良いものが手に入らなくなってきて、
悩んだすえに、一大転機!

若い頃に縁を得た木彫の先生のように、
木を彫る仕事に携わりたい・・・と木工に世界に入ったそうです。
それから20年、自分の殻を少しずつ破りながら、
今、じっくりと木と向き合うことが楽しくて仕方ないようですね。

匙から家具まで木に関わる仕事を勢力的にこなして・・・、
いえ、楽しんでいるようですよ。
だからこそ、匙の一つ一つに、木の表情と、
温かみと、なにより彫るのが楽しくてという、
そんな声が伝わってくるのでしょう。
納得。

takei.325.jpg


昨日随分パワーをいただいた同い年のぼくには、
武井さんの笑顔と、楽しい表情をもつ匙が重なります。

              甘庵

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嬉しそうな笑顔の作り手

荻窪は連日猛暑です。
昨日の日曜も、昼過ぎあたりから、
日差しがジリジリと照りつけ、
午前中に比べて、急に街に人の歩く姿が減ってきました。

これは夕方まで、のんびりだな~。
日本もシエスタでも出来る国民性になればいいのに・・・。
といいながらいつも、ランチの後で座り仕事をしていると、
一瞬・・・いや、数分・・・、
いやぁーいくら何でも数十分はないと思いますが、
ちょっと無意識のうちに気を失っているぼくです。
えぇーそういうのを、うたた寝っていうんだ~。

まぁーそんな感じの午後になるかなぁーと、
思っていた矢先に、勢いよく入り口のドアが開いて、
明るく微笑みながら入ってきた男性は・・・。
あっ、武井さんだ。
そうなんです。
軽井沢で仕事をしている、匙の作り手である武井順一さんが、
突然の来店です。

takeijyunichi.jpg


9月29日(金)から荻窪銀花で開催する、
武井さんの個展の打ち合わせもかねておいでいただいたようですが、
軽井沢は近くなったんだな~。

なんでも、家から駅までの道のりだ、
この時期渋滞で、予定の新幹線に乗れずに次のに乗って来たそうです。
「もう乗ったらすぐに着いてしまいます」
そうだよな~、通勤している方が結構多いそうですから。

というわけで・・・・、
というか、予定を変更して、
匙と箸の話を少しずらして、
作り手武井さんのお話をちょっとしま~す。

軽井沢育ちの武井さん、東京の大学を卒業後に、
民族衣料や雑貨の卸し会社に勤めて、
その後独立し、軽井沢で輸入民芸店を開いたそうです。
でも、自分でインドなどにいって仕入れをしていて、
なかなか良いものが手に入らなくなってきて、
悩んだすえに、一大転機!

若い頃に縁を得た木彫の先生のように、
木を彫る仕事に携わりたい・・・と木工に世界に入ったそうです。
それから20年、自分の殻を少しずつ破りながら、
今、じっくりと木と向き合うことが楽しくて仕方ないようですね。

匙から家具まで木に関わる仕事を勢力的にこなして・・・、
いえ、楽しんでいるようですよ。
だからこそ、匙の一つ一つに、木の表情と、
温かみと、なにより彫るのが楽しくてという、
そんな声が伝わってくるのでしょう。
納得。

takei.325.jpg


昨日随分パワーをいただいた同い年のぼくには、
武井さんの笑顔と、楽しい表情をもつ匙が重なります。

              甘庵

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テーマ:工芸 - ジャンル:学問・文化・芸術

店主の好みで

毎回のことですか、匙と箸展の殆どの匙と箸が、
漆で仕上げれています。
これは、ただただ、ぼく個人の好みで、
選択とお願い要望で、そうなっています。

Itakei328.jpg


木の持つ素材感の良さは、
木地のままでも、潔い美しさと、気品ともっています。

たとえば、手をかけて育てた杉の柾部分だけを使い、
迷いのない手業で、スピード感のある刃跡を持ち、
芳しい杉の香りを漂わせる、
利休箸は、膳に向かう心地よい緊張感を誘発します。

でも、それを一度で捨ててしまう。
ぼくはいじましいので良く洗って菜箸代わりにしたり・・・。
もったいないと思う気持ちに加えて、
箸や椀をなど、木地のまま使っていた庶民としては、
使っていくうちに、
木の持つ質感は変わらなくでも、
色が変わり、シミが出来たり、
匂いが付いてしまったりしたことの解決法として、
漆にたどりつきました。

エゴマなどの油を染みこませたり=オイルフィニッシュ
撥水性を持たせる、柿渋を刷り込んだりもしました。
でも、やっぱり漆が一番堅牢で、美しかったのです。

saji298.jpg


木目や木肌を活かし、なめらかで、気品があり、
熱にも、水にも、汚れにも強く。
剥げることなく、木をさらに丈夫に美しく保ちます。
それこそ、すり減るまで使えます。

そこで、すり減らない用にと、
箸先や、見込みや、縁を何度も塗ったり、
厚みをとるために、下地加工をしたり、
布を巻いたり貼ったりと、
作り手は、いつまでも美しく丈夫で、
使いやすいようにと様々な工夫をしました。
さらに、世界一の加飾の方法も生み出していきました。

takei327.jpg


加飾は置いておいても、
器は、使いやすく丈夫にという気持ちと、
環境ホルモンも出ず、地球にも優しいし、
なにより、口に運んだ心地よさから、
自分の心に優しいから・・・という、
個人的好みから、漆で仕上げてもらっています。

             甘庵

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箸がころがっても・・・笑わず

箸は、転がってはまずいですね。
使いにくいです。
かといって、角張りすぎでも手に痛いし、
洗って行くうちに、素地や塗装面の角が、
早くすり切れていってしまいます。

山形で仕事をしている江口さんの塗り箸は、
基本形の何気ない箸ですが、
飽きのこない箸です。

hashi275.jpg

木地は、ヒバ材でほぼ同じ形です。
塗り方は、蒔地黒塗りと蒔地朱塗りと、
ポッキーというあだ名にしている、
箸先が石目の摺り漆の3種です。

ヒバは針葉樹なので、軽くて粘りがあります。
重い箸がお好きな方にはむかないかもしれませんが、
手持ちの軽やかな使いやすい箸です。

hashi276.jpg

下地をつくりから上塗りまで、
何度も漆を塗り重ねた箸ですが、
やきもの・・・特に陶器やせっ器の、
ザラザラした器を使っていると、
どうしても細かく摺ることになる箸先だけが先に、
すり減って、下地が先に出てきてしまいます。

hashi277.jpg

そこで、箸先に漆の層を厚く仕上げた箸を作りました。
それが、ポッキー君・・・いえ、石目摺漆箸です。
器をスリスリしてしまうぼくでも、
随分長く使わせてもらっています。
丈夫ですね。

グルメ番組などで、
とても美味しそうに食べて、
満面の笑みを浮かべる、若くて可愛いタレントさんが、
不思議な箸の持ち方で、危なげに料理をつかんでいると、
それまでの、でれでれ顔から、
ついつい眉をひそめてしまいます。

箸がころがっても、不思議な持ち方を見ても、
笑えません。
いわゆる頑固オヤジの年頃になれて嬉しいぼくです。

             甘庵

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