ご紹介する光藤佐さんの白磁皿4寸は、
白磁というより青白磁に近い淡い緑の釉調です。
光藤佐 白磁皿 4寸 2,640円
径12cmH2.5cmこれは穴窯で焼成されて燃料の薪の灰が、
溶けた釉薬に降り注ぎ溶け込み、
白磁の釉調を青みを加えました。
灰の中に含まれる鉄分の発色によるものです。
歴史的には純白を目指して工法が工夫されて、
鉄分などの金属分が少ない素地や釉薬を使い、
焼成時にはサヤと呼ばれるやきものの箱の中にいれて、
灰や炎の影響を受けないようにして、
白を追求していきました。
その結果に近いことを、
純度高く精製された材料や、
灰のでないガスや電気などで焼成し、
完成度が高いというよりも、
無機質な白磁や白い器が、
量産日見かける白い器です。
その逆方向の発想で、
薪を燃料にした穴窯で、
直に置いて焼き灰や炎による、
窯変が出るように仕掛けて作られたのが、
光藤さんの作り出す器で、
この白磁皿もその方法で作られました。
意図的に重ね焼きもしているので、
皿の見込み部分には「目あと」があり、
使い込んだ時の景色になる目論見です。
甘庵
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秋分の日の荻窪は朝の小雨のあと雲がおおく、
しっとりした秋を感じています。
井の頭公園のすぐ脇で生まれ育った甘庵は、
四季の移り変わりを身の回りに自然から感じていました。
冬は光の煌めきが好きでした。
春の色の移り変わりが好きでした。
夏の木陰の風が好きでした。
秋の匂いが好きでした。
中條正康 武蔵野図撫角向付 小 4.950円
□10cmH5.8cmそこらにいっぱい野原があって、
整備された公園以外にも、
野趣な景色が楽しめました。
ススキなど丈の高い草野なかを分いるのが、
冒険に感じて楽しんでいました。
今日ご紹介する中條正康さんの角向付に描かれた、
武蔵野図はそんな記憶を思い起こさせます。
10cm角の大きさの器に、
広がりを感じ取れる逸品だと思います。
武蔵野図撫角向付小が名称ですが、
この撫角は角でも丸でもなく、
使い勝手からは丸の良さを角の良さを備えていて、
造形としては角がないことで、
描かれた構図に広がりを感じ取れます。
尾形乾山の作品をリスペクトしていますが、
サイズや形状やデザインが
中條さんならではのアレンジが施されていて、
現代の食卓で使い勝手の良い器に仕上がっています。
甘庵
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荻窪は昨日激しい雨が降りました。
朝にも小雨が降りました。
しとしととした降りかたで・・・秋雨ですかね。
やっと秋を感じています。
今は曇り空になっています。
湿度は多くなっていますが、
あのジリジリした日差しがない分とても楽です。
昨日までオヤツにアイスキャンディを頬張っていたのに、
今日は煎茶や紅茶で甘いものが食べたくなります。
加藤さんの財急須や財ポットの出番が多くなります。
加藤財 急須 横手 黒平 11,000円
容積230ccご紹介しているのは、
いかにも煎茶が思い浮かびそうな、
横手の平たい濃茶の急須です。
お茶のコマーシャルやお茶の産地のポスターなどに、
多く見かける気がします。
お茶を淹れた後に茶葉を見極めるときに、
お茶に携わる方たちには茶葉が重ならず、
平たい形の急須を好まれるからかな・・・と、
推測しています。
丸型に比べると見えがかりの大きさのイメージより、
容積が少なくなりますが、
本体の径が大きくなる分のバランスで、
蓋の系もわずかですが大きくなり、
茶番の出し入れも多少楽になるかもしれません。
平たいタイプの急須の注ぎごこちは、
意外なほどスムーズで注ぐ具合や操作がしやすいです。
もちろん財急須なのでスルスルスパッとキレます。
今日のオヤツは、
渋茶にこってり甘いお菓子に決定です。
甘庵
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今日ご紹介するのは曲線の装飾性が美しい、
巳亦敬一さんの新スキ変形ワイングラスをご紹介します。
的確なのですが作品の説明的な名称からは、
優美な姿を想像しにくいかもしれません。
巳亦敬一 新スキ変形ワイングラス 3,740円
径7.1cmH11.8cm 程よく入れて150cc新スキはスキ(透明=素地のまま)で作っていて、
変形はカップ(ボウル)腰下の二方向に、
均等ではない被せガラスが施されているからです。
カップ部を下から包み抱える被せガラス部分は、
細かなモールが入り優雅な曲線で構成されていて、
花弁を受ける萼のようです。
使い勝手の良いデザインながらも、
繊細でいて柔らかな印象をもち、
花や植物を多くモチーフにした、
アールヌーボーの匂いを感じ取れます。
装飾性が省かれていって、
モダンデザインに移行していく歴史には、
別の美しいデザインも多く生み出されましたが、
それとは違う人の手から生まれる工芸品ならではの、
有機的な造形が心和ませてくれると思います。
アールヌーボーはジャポニズムが下敷きになっていたとか、
たしかに四季を楽しむ和のデザインに通じています。
このワイングラスは工業化されたデザインにない、
手仕事の器の魅力を感じとれると思います。
甘庵
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今週末は秋分になります。
きっと少し過ごしやすくなるに違いない。と、
言い伝えをよりどころにしている昭和生まれです。
年齢もあっていしきしての水分補給を心が得ていますが、
衣替えならす飲み物替えの気持ちで、
少しずつ冷たい飲み物から温かい飲み物へ、
移行するようにしようと思っています。
体のためや温かい飲み物も美味しくなってきただけでなく、
季節を感じ取るセンサーを整えるのみも、
有効なのではないのかなと勝手な思いでいます。
久保田信一 長石釉縞柄小湯呑 2,200円
平均のサイズ径6.5cmH6cm 程よく入れて100ccきっと先人たちもそんな感覚があったと思います。
今より四季の移り変わりもはっきりしていただろうし、
季節ごとの行事なども絡んで、
器も四季に合わせて使い分けることもあったと思います。
そこで今日は少し土っぽい小湯呑みをご紹介します。
久保田信一さんの長石釉縞柄小湯呑みです。
程よく入れて100ccほどの湯呑みです。
大きなマグカップなどを使っていることが多いと、
小さな湯呑みと思われるかもしれませんが、
急須から注ぎ分けて味わい、
間を見計らって二煎目を注ぎ味わう。
この間というか時間の流れる感じが、
秋の気配を汲み取れて、
心和む喫茶の趣なのではないかなと、
器を楽しんで使いたい器好きとして、
これもまた勝手に思い込んでおります。
甘庵
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台風一過で暑くなる予報に構えていたのですが、
曇りがちで予報より気温が上がらず、
少し楽な今日ですが、
いっぱい降った分が湿度は高く、
動くとやはり汗ばみます。
荒川尚也 セロリ 2,100円 (旧価格)
W12.5~13cmD3.7~4.3cmH2~2.5cm 気持ち的に涼やかなものをご紹介したくなります。
荒川尚也さんの吹きガラスではない小品です。
個性的な表情を持つセロリです。
主な使い方として大きめの箸置きやカトラリー置きですが、
そのままオブジェとしての存在感に和んだり、
鉢やボールに沈めて花や枝を涼しげに抑えたりと、
使い方の工夫を楽しめます。
坩堝から溶けたガラスを引き出して、
伸ばす動きを感じられる造形は、
ガラスという素材が大好きな荒川さんらしく、
一つずつの面白みがありながら、
まさにセロリを思わせる姿です。
伸ばした方向に施された、
細かな立体的な線文が、
涼しげな煌めきを見せます。
セロリという馴染みのある気にもさせる、
不思議なフォルムに惹かれてしまいます。
甘庵
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久々に雨降りの荻窪です。
日差しがない分気温は下がりましたが、
湿度が多くて過ごしやすいまではもう少しかな。
それでもこの数度気温が低いだけで、
温かい飲み物をゆっくり味わえる気持ちになります。
小野寺友子 白磁カップ 3,300円
左:径8cmH7cm 程よく入れて150cc
右:径9.2cmH6.5cm 程よく入れて180cc今日ご紹介するのは小野寺友子さんの小ぶりな白磁カップです。
ソーサーなしの小ぶりなマイカップとしての使い方を、
イメージしていると思います。
よくコーヒーを飲む甘庵の好みとしては、
大きなマグでいつまでも入っているより、
このぐらいのサイズで飲むのが好みです。
ペパードリップで450ccほど淹れて、
三杯飲むという飲み方です。
寒くなると温め直したりしますが、
今頃はだんだん温くなっても、
案外きになりません。
それよりも、
飲み切ったカップにまた継ぎ足して飲む方が、
気持ちとして切り替わるような・・・。
気分として好みです。
小野寺さんの省いていくデザインらしいカップです。
直線的なフォルムは潔い気持ちが見え姿ですが、
磁器でも少し濁っている素地で温かみがあり、
手仕事の器の魅力を備えています。
甘庵
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今日ご紹介するのは加藤財さんのポット白瓶子です。
整った丸いフォルムが財ポットの人気です。
その姿とはべつのタイプと思われがちですが、
実はこの瓶子型こそが財ポットのはじまりの形で、
丸さや隅々までの行き届いた納まりなども、
これがオリジナルの形であり原型です。
加藤財 ポット 白瓶子 13,200円
容積300ccそれまで急須だけを作られていた加藤さんへ、
「煎茶以外の茶葉のため容積の大きなものを」という、
多くのファンからの声があり、
はじめてポットを作ったときに、
自分らしいオリジナルの形をと作られました。
その後に容積をもっと増やすため、
丸い急須の相似的で大きくした丸型や、
安定感をより増やす茄子型などが増えていきました。
大きい容積は丸型に任せて、
瓶子型の存在はフォルムの美しさをより追求し、
使い方も急須よりも容積多く、
ポットよりも少なめの位置を担当している形です。
やきものの古典的な形としての、
梅瓶をリスペクトしてつくられたそうです。
気品のある美しい道具としての、
存在感があるポットだと思います。
甘庵
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今日ご紹介するのは巳亦敬一さんのそばちょこ蕾Rです。
人気の蕾文シリーズが活かせれているデザインのそばちょこです。
巳亦敬一 そばちょこ 蕾 R 4,180円
径8.6cmH7cmそばちょこは手に持てて、
盛って良し、飲んで良し。
お料理でもデザートでも飲み物でもと、
多用に使える多様性の高い器です。
さらにガラスだからこその華やかさが加わり、
それでいて不透明な彩りガラスも持つ個性から、
出番のシチュエーションを広げています。
そばちょことして気軽な使い方から、
ソーサーを加えて少し気取ったしつらえにしたりと、
色々な表情も楽しめます。
ベージュという控えめで地味な素地の色合いが、
料理など盛り付けるものを、
美味しそうに引き立ててくれる、
器としての一番の力を発揮してくれる、
実力のあるそばちょこです。
甘庵
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今日ご紹介するのは野波実さんのマット釉取り皿です。
艶消しの釉薬とさりげないフォルムで、
自己主張は控えめですが、
出番の多い取り皿としては優等生です。
野波実 マット釉取皿 2,600円
平均のサイズ径16cmH4cm適度な深みのある見込み、
料理が乗るとパッと華やぐ盛り映え、
丈夫で扱いやすく、
重なりも良いという、
使い勝手の良い取り皿です。
白い釉薬で磁器なので、
量産の磁器のイメージから、
陶器をよく使う方には、
温もり感がないと思われがちですが、
蹴轆轤で一個挽きした、
ゆるやかな轆轤目とフォルムは、
手に馴染む温もりのある取り皿です。
野波さんの器によくあるあるで、
気づけば使っている。
そんな取り皿になります。
食材や素材を選ばず、
料理からデザートまで、
不思議なほど美味しそうな盛り映えする取り皿です。
甘庵
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