東京光機のミネター105mmF2.8であります。
比較的数が少なく、中古市場でもあまり見かけないレンズです。
レンズは4群4枚のエルノスタータイプで昭和40年代初頭ごろに多かった変形ガウスタイプとは異なり、軽量にできている。
絞りはプリセット絞り。マウントは交換が可能であります。
個体はヘリコイド固着、絞りリング廻らずでOHすることに
全長55mm(NikonFマウント面基準)、フィルター径Φ49、227g(nikonFマウント込み)のコンパクトなレンズ。
まずは分解を行っていく。
左上:ネームリングを外す
右上:第1〜第3レンズを順に外して行く
左下:マウント側リングナットを緩める
右下:レンズ+絞りASSYとヘリコイドが分離できる
左上:第4レンズを外す
右上:絞りのプリセットリング固定カラーの固定ビスを緩める
左下:同カラーを外す
右下:プリセットリングの切り欠きにある絞り開閉ピンを外してプリセットリング〜絞りリングを順に外す
絞り自体に異常は無く 固まっていたのは絞りリングのみだった。
左上:ヘリコイドリングをビス3本を外して中ヘリコイドから後方へ外す。ヘリコイドの固着はレンズを外して60度くらいに温めると大抵は外れる。
右上:ヘリコイドを最短距離にして突き出し量を測定しておく
左下:ヘリコイドロックピンを外して前ヘリコイドと一緒に中ヘリコイドを親ヘリコイドから抜く。抜けたところをマークする。
右下:中ヘリコイドから前ヘリコイドを抜き同様に抜け位置をマークする。左からヘリコイド親・中・前の様子。
左上:ここまで分解するとこの様になる。(左下のレンズは別)
右上:洗える部品は洗濯洗剤で洗う。特にヘリコイドグリスはきれいに取り除いておく。カメラレンズの汚れは皮脂汚れが基本なので洗濯用洗剤は絶大な威力を発揮する。この後組み立てに入る。
左下:ヘリコイドグリスを綿棒で薄く塗りつける。私の場合釣り具のリール用グリスとリチウムグリスをブレンドして使用している。
右下:可動部は薄くグリスを縫って外した順に組み上げる。ヘリコイドが組みあがった時点で寸法を確認する。コリメータで無限確認が出来れば完了であります。
組みあがったレンズ。すっかりきれいになり各部の動きも軽くなりました。
試写が楽しみです。